楓のみどりがクリーム色の外壁に映えて、庭園と一体になった憩の空間がそこにあります。
この建物は大正初期の建築ですが、木造2階建下見板張りオイルペンキ塗りで、開放されたベランダ、
ベイ・ウィンドー、軒蛇腹、よろい戸など、明治時代のいわゆる異人館の様式をそのまま受け継いで
います。

建物は主屋と付属屋からなり、主屋は庭のほぼ中央に南面して建ち、1階の開放されたベランダは、
異人館様式をよく残しています。ベイ・ウィンドーは東側に一つ、西側に二つあり、1階は応接間、
居間、食堂、2階は寝室が配置されていました。

建築主はJ.R.ドレウェル夫人(J.R.Drewell)で、フランス人として来日し、明治9年当時大阪造幣寮の
御雇外国人であったイタリア人マンチーニ氏と結婚しました。しかし同13年マンチーニ氏が死亡した
ため、ドレウェル氏と再婚しています。

ラインの館の名前は市民の愛称募集で入選した名前でとくにライン河とのかかわりはありません。
“この館の下見板の横線(ライン)が美しいから”というのが入選者の言葉です。ただこの館には
永らくドイツ人が住んでいました。

庭には蘇鉄や楠の大樹があり、心地よい緑陰をつくっています。
付属屋は一部改造して市民トイレが設けられ、庭は昭和53年の修理の際、新しく整備されました。
地震では、煙突が落下、内部壁にひびがはいり、壁の補強を行いました。

現在は、1階に休憩室・展示室・お土産物コーナーを配置し、2階には北野異人館街の歴史や震災関
係の展示などを行い、皆様が気軽に入館いただける雰囲気づくりに努めています。
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